ii-ie.com「いい家」をつくる会

「いい家」をつくる会
コラム

2012111213時38分

脳が喜ぶ家

松井祐三著「だから『いい家』を建てる。」(大和書房)の第6刷が10日発売された。

これは、第4部「住み心地の証言1」からの引用なのだが、昨日書いた「自分の体に合う家」とは、まさに「脳が喜ぶ家」のことなのである。


〈証言1〉

この家は、脳が喜ぶ家です。

毎日、何回となく「いいなー、いいなー」と声に出してしまうのですが、そのたびに笑顔になります。

建て替える前に住んでいた家では、冬は寒さで、夏は暑さで、梅雨時は湿気で、家族はいつも眉の間にしわを寄せて苛々するときが多かったものです。

妻は人一倍、においに敏感ですので、空気がよどんだ感じがたまらなく嫌だと言っていました。

家族は、ほんの些細なことでトゲトゲした雰囲気になってしまい、食事をするときの会話も少なかったものでした。

ところがこの家に引っ越してから妻の様子が驚くばかりに変わりました。外がどんなに寒い日でも起きるのが楽しいと言います。鼻歌が絶えないのです。明るくなりました。

「空気が気持ちいい」と1日に何回も言います。

〔「いい家」が欲しい。〕に書いてあるとおりで、妻が変わると、家族も変わったのです。

朝食のとき、いつも不愛想で口数が少なかった高校生の娘が、明るくなって気軽に手伝うようになりました。

すると、長男とのコミュニケーションもよくなり、私も会話に参加し笑う機会が増え、家族が集うことが喜びになるようになりました。

過日、立ち寄った本屋さんで『「脳にいいこと」だけをやりなさい』マーシー・シャイモフ・茂木健一郎訳(三笠書房)を購入しました。

そこにこのようなことが書かれています。


[私たちの脳は他人を意識するようにできている、ということが、ここ最近の脳神経科学の研究でわかってきました。すれ違いざまにちょっと頭を下げただけの人に対しても、脳は“神経の橋”をつくってしまうのです。

この“神経の橋”とは、誰かと話していて、気づかないうちに相手の表情やしぐさや口調をまねてしまうことです。目の前でアクビをされたら自分も―眠くもないのに―アクビが出てきたことはありませんか。

これは私たちの脳の「ミラー・ニューロン(鏡の神経)」と呼ばれる神経のせい。誰かの行動を、あたかも自分の行動のように映し出すのです。

しかも、驚くべきことにこのミラー・ニューロンは、感情をも映してしまうのです。虫の居所の悪い人が入ってくると、部屋にいるすべての人がそれを感じ取ってしまう、あるいは、感極まって涙を流す人を見ると、こちらまで胸が一杯になるということも、ミラー・ニューロンの仕業です。]


私は、これを読んでまったくそのとおりだと思いました。

家族は、ミラー・ニューロンの結びつきがもっとも強い関係です。特に、妻の気分や体調の良し悪しは、もろに家族に反映します。

となると、久保田紀子さんが〔さらに「いい家」を求めて〕に書かれているように、妻が「肌と空気が合う家」に住むことがいかに大切なことなのかがわかります。

脳が喜ぶと「幸せの果汁」といわれるエンドルフィン、セロトニン、ドーパミンなどの脳内物質の分泌が盛んになり、自律神経を改善して体調が良くなるのだそうです。

以前のように顔をしかめるときが多い家に住んでいると、アドレナリン、ノルアドレナリンといったストレスホルモンが分泌され、高血圧や免疫機能の低下が進み、不安やうつ状態になりやすくなるのは確かだと思います。


松井 修三

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