ii-ie.com「いい家」をつくる会

「いい家」をつくる会
コラム

201372723時14分

やや暑めがいい

昨日、横浜事務所に来られたお客様の体感理由は、「全館が一律に冷暖房効果が及んでは困るから」とのことだった。全館空調を誇るあるハウスメーカーの家を体感しての感想であった。

女性の60代とおぼしきお客様は、1階のすべての部屋を体感されてから言われた。

「こんなにどの部屋も涼しくては困るのです」と。


対応した久保田さんは、2階に案内してこう答えたそうだ。

「センターダクトから直接冷暖房されない部屋を設計すれば、冷暖は涼温になり、ご希望に叶うはずです」。

実際、横浜事務所の2階にはそのように間接的にしか冷暖されない部屋があり、夏は直接の部屋よりも1から2度温度が高い。

お客様はその違いを体感されて、「これなら申し分ない」と納得された。


温度差を必要とする理由は、同居する息子さんが暑がりでエアコンが大好き、お客様はエアコンが大嫌い、やや暑めがいいという。一緒に暮らすペットの犬も同様なので、その三者が満足できる家を求めて住宅展示場巡りをしてきたが、そのような家はどこにもなかったそうだ。

帰り際に私と顔を合わせたお客様は、「おかしなことを確認に来たと思われるでしょうが、来た甲斐がありました」と笑顔で帰って行かれた。


このようなお客様は極めて稀であって、たいがいの方はどの部屋も快適であることを望まれる。となると、センターダクトから離れた部屋へ冷暖空気を送る工夫が必要になる。

昨日お引き渡しをした羽村のS邸の奥さんの部屋も間接的にしか冷暖されない。

設計士は、ルームエアコンを予備的にお勧めしていたが、それよりもセンターダクトから150ミリの太さのダクトで冷暖空気を直接送る方がベターであることが実証されている。


過日、一週間ほど猛烈な暑さが続いたときに、「涼温換気の家」に住まわれている方々に住み心地をお尋ねした。補助的にルームエアコンの設置を求められた方も、まったく使うことなく快適に過ごせているとのお返事だった。

エアコンと向き合わない、つまり部屋の中にエアコンがない、冷気を間接的にマイルドに受け取れる「涼温換気」は、予想以上に好評である。

松井 修三

アーカイブ

2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年