「いい家」をつくる会 会員コラム

2012年11月29日10時05分

「いい家」をつくる会セミナー


 「いい家」をつくる会セミナーが開かれた。
 来年4月にはスタートするとされている改正省エネ基準に基づく「低炭素住宅」認定制度について勉強してから、「涼温換気」についての情報交換が行われた。
 「涼温換気」が、蓄熱式電気暖房と比べていかに省エネになるか、快適さにおいても優るとも劣らないものであることをあらゆる角度から比較検証がされた。
 すでに、体感ハウスやお客様の家で体感した会員、新潟県/平澤建築事務所、岐阜県/共和木材工業、神奈川県/牧野製材所、静岡県/加藤住宅、三重県/マルカ、大阪府/美和工務店・大成、東京都/マツミハウジングの8社から感想が発表された。
 全社が「エアコン暖房とは思えない快適さに感動している」という。「涼温」が欲しいときにつけ、要らない時に消す。扱いが極めて簡単であることも好評だった。
 その他の7社が現在工事中であり4社がプランニング中とのこと。

 松井代表が力強く言われた。
 「涼温換気の家」は、大手ハウスメーカーをはじめ他社には絶対に造れないものである。そこに慢心することなく、驕ることなく、「涼温換気」の性能を100%発揮できるように、経営者がしっかりと覚悟を定め、社員・大工・職人・関係業者ともども設計力と施工の技術を磨き上げなくてはならない。
 来年の2月に開かれるセミナーの時には、全社が取り組んでいることを期待したいと。
               「いい家」をつくる会 事務局

2012年11月25日08時11分

ダーウィンの法則

「いい家」をつくる会/大阪の「大成」さんの勉強会に招かれた。
 新規のお客様だけではなく、「ソーラーサーキットの家」にお住いの方も数組参加されていた。本を読まれ、「外断熱二重通気工法」が最善であると信じて建てられたお客様方を目の前にして、「涼温換気の家」をお勧めすることは、話しづらいものがあった。
 しかし、数組のお客様が帰り際に「ぜひとも建てます」と言ってくださった。

 「新換気SA-SHEの家」へと進化するとき、今は亡き「大成」の小倉会長さんは大いに迷われたようだ。
 「ソーラーサーキットの家」に住まわれたお客様が満足されていて、受注も順調なときに通気工法を否定する提案に接したのだから、小倉さんだけでなく大半の会員さんが戸惑ったのは事実である。
 小倉さんとは、電話でずいぶんやりあったものだ。いま、お客様からの問い合わせはすべて「涼温換気」になっているということを、小倉さんは天国でどんなお顔で見守られているだろうか。

 前回のブログで書いた富山県の「北新建工」の北川会長さんが当時の心境をこう言われた。
 「移行するときは、大変不安でしたよ。しかし、いざ決心をして建ててみたらお客様の評価があまりにも良かったのです。新換気はすばらしい、という絶賛の声が次々に寄せられ、不安は吹っ飛んでしまいました。
 最近になって、涼温換気でなくてはダメと言われる客様が増えてきて、来年が楽しみですよ」。

 「大成」の中川社長さんが言われた。
 ダーウィンの法則によれば、環境の変化に合わせて賢く進化するものだけが生き残ることができる。であるとすれば、東日本大震災によって引き起こされた電力事情の大変化に的確に対応し、エアコン暖房に革命的な快適さをもたらした「涼温換気」は、自信を持ってお勧めしたいと。

 松井さんは、常に「これでいいのかな?もっといい方法はないのかな?」と考え続けて止まない人だ。センターダクト方式による「涼温換気」のアイディアを生み出すに至るまでのエピソードを、今夜、中川社長、西村専務さんとご一緒に聞いたのだが、三人ともその効果、効率の良さを知っているだけに真剣だった。
「涼温換気」を一人でも多くの方に知っていただきたい、そのためにはどうしたらよいのか、閉店の知らせが残念に思えるほど話しは盛り上がった。
 28日に東京で開かれるセミナーでまたお会いできるのを楽しみに、お別れした。

                      久保田紀子

2012年11月23日12時02分

「涼温換気の家」に花が咲き始めた!

 10時から、相模原市で建築するKさんから「涼温換気の家」のご契約をいただいた。
 Kさんは、契約に至るいきさつを話してくださった。
 実家が全館空調を売りにしている大手ハウスメーカーで建築していたので、そこかMハウスのどちらかに頼もうと迷っていた。そのとき、たまたま新宿「紀伊国屋書店」で手に取ったのが「いい家が欲しい。」だった。
 こういう類の本は、はなから信じてはダメと警戒しつつ読んでみたのだが、構造・断熱・換気・冷暖房の方法で「住み心地」が大きく左右されるという話になるほどと思い、奥さんにも読むように勧めた。
 奥さんは、「建ててから後悔するのは嫌だから、とにかく体感に行ってみましようか」と軽い気持で夏の盛りに横浜体感ハウスに訪れた。

 玄関に一歩入った瞬間に奥さんは感じたそうだ。
 「何かが違う」と。その感じは言葉ではうまく言い表せないけれど、とにかくそれまで住宅展示場のどこのメーカーでも、また、実家でも感じたことのないものだったという。
 「あたたかさというのか、やさしさというのか、いまでも的確に表現できないのですが、私にとって、なんとも言えなくいい感じだったなのです」。

 ご主人は、奥さんの感性を大切にしようと、2社を断ることにした。
 「紀伊国屋書店へ行ったのも、松井さんの本を手に取ったのも、こうして契約できたこともすべてはご縁があってのことだと思います」と言われた。
 帰り際に奥さんが、「スマートハウスとか、耐震性能だとか、各社が競い合って勧めてくださることよりも、自分たちが年をとったときに何よりもありがたく感じるのは、やはり住み心地のいい家で暮らしてきたという満足感だと思います」と言われた。
 ご主人も大きく頷かれていた。

 午後1時には、「いい家」をつくる会/茨城県日立市の「高萩建設」さんが、東日本大震災後の繁忙が一段落したので奥さんと娘さんを伴われて「涼温換気」を体感に来られた。
 震災のときに蓄熱暖房機の転倒の処理が大変だったこと、松井さんのブログにも書いてあるように、これからは住宅の燃費、住む人の高齢化、そして大地震のことを考えて家造りをすべきだ。そうなると、「涼温換気」の採用は必然だと思い、女性たちに体感してもらいたくて連れてきましたと言われ、じっくりと体感を始められた。
 「いいですねー。この暖かさ。本当にエアコンなのですか?と聞きたくなってしまうほどです」と、三人は驚かれたり、感動されたりして大変満足そうにされていた。
 「いやーあ、正直に言ってこんなにもいいものだとは思っていませんでしたよ。12月8日、9日と完成見学会を行うのですが、そのときにお客様に自信を持って『涼温換気』をお勧めできます」。
 高萩社長さんの心底からの明るい笑顔に接したのは久しぶりだった。

 2時と5時には、プランの打ち合わせのお客様が来られ、横浜は大いに賑わった。
 6時、やれやれとホッとしているところに富山県/「北新建工」の北川会長さんから弾むような明るい声の電話が入った。飛び切りうれしくなるような話が2件も舞い込んできたと言うのである。
 「久保田さん。『涼温換気』はすごい人気ですよ!」。
 北川会長さんの話を聞いているうちに、疲れは吹っ飛び、体の中心が燃え立つような興奮を覚えた。
 「涼温換気の家」に花が咲き始めた、と私は実感した。

                         久保田紀子

2012年11月18日11時58分

寒い家 夫婦厚着で こころ冷え


 今日の横浜勉強会も満席だった。
 始まるときの温度は24度、湿度は43%。終わったときは25度で湿度は変わらず。2時間半の間、空気の感じはほとんど変わらなかった。
 床下エアコンを昨夜10時にON。今朝8時にOFF。加湿器は気化式1台を運転。
 センターダクト方式による第一種全熱交換型換気の効果は驚くばかりに素晴らしい。

 思い出は 寒さと暑さの わが家かな
 寒い家 夫婦厚着で こころ冷え
 臭い家 嫁にも孫にも 嫌われる
 太陽光 稼いだお金は 病院へ

 私の川柳に、参加者は苦笑されたり、頷かれたり。その反応の仕方で、いま住まわれている家の住み心地が察せられる。

 いい家は 夫婦笑顔で 元気出る
 新換気 気持ちが良くて 真歓喜

 「ぜひ、このような家をお建てください」と、締めくくる。
 個別相談は大いに賑わった。

 勉強会が終わると、みんなで手分けして掃除をする。今日のスリッパ担当は私だった。

 横浜体感ハウスは、今夜から明日の夜まで無暖房にすることにした。23時現在、外気温は7度に低下。内部は23.5度。
 隣の「涼温換気実験棟」は、23度設定でスイッチONにした。

                       松井 修三

2012年11月17日12時05分

1台のエアコンで全館涼温房


 昨日、町田市金井町のI邸の上棟が無事終わった。
 今日の天気が雨との予報だったので、現場監督の相坂は雨養生をした方がいいと言い、今夜は風が強まるからしない方がいいとする工事部長の篠田と意見が分かれた。高台の見晴らしの良い立地なので、篠田の意見も頷けた。しかし、現場に来る途中で聞いたラジオの天気予報では、朝から雨のようなことを言っていたので、私は内心では相坂の意見に賛同していた。
 すでに日は暮れてあたりは暗くなりかけている。状況からすると無理な作業は避けたい。
 私は、スマートフォンを操作している社長の判断を見守った。社長は、「明日は12時までは雨が降らない」と断言した。
 いかなる場合でも、現場においては迷いは禁物である。迷いは、事故を誘発しかねないからだ。
 私は、社長の判断を信じた。

 今朝、6時に外に出てみると写真のような空模様が展開していた。
 「よかった!」
 思わず手を合わせて天に感謝した。


 東京都府中市で、S邸のお引き渡しが無事終わった。
 写真は、小屋裏にセットされた「涼温換気」である。上段の左が外気浄化装置。中断の左半分がダクト用エアコン。右側がチャンパー。下段が第一種全熱交換型換気装置。
 1台のエアコンで全館涼温房を実現する画期的なシステムである。
 自動車メーカーの技術者であるSさんは、その合理性を高く評価され、モニター役を買って出てくださった。
 ありがたい限りである。

 府中市には過日お引き渡ししたT邸がある。帰りに立ち寄った社長からの報告では、「涼温換気」はとても快適だとTさんご一家は喜んでおられたとのこと。
                      松井 修三

2012年11月15日12時01分

大量生産は絶対にできない家造り


 東京都小金井市でO邸2棟の上棟が無事終わった。
 上棟式で私は胸を張って言った。
 「この家造りは、大量生産は絶対にできません。
 積水ハウス、ダイワハウス、へーベルハウス、住友林業、スウェーデンハウス、一条工務店、三井ホームなどには造れないのです」。
 基礎屋の前田さんも、棟梁の真柄大介さんも大きく頷いた。しかし、いちばん納得してくださったのはOさんご一家だった。
 現場の隣に住んでいるOさんは、「手際よく、無駄のない皆様のお仕事を朝からずっと見ていました。これが住む人の幸せを心から願う人たちの働きぶりなのだと、つくづく感動させられました」と、満面に笑みを浮かべて喜んでくださった。
 立地がすばらしいだけに、さぞかし大手ハウスメーカーを断るのは大変だったに違いない。

 棟梁の真柄さんはマツミの家に住んでいる。応援に入った西村大工さんもそうだ。みんながマツミの家に惚れきっている。だから「いい家」になるのだ。
 どんなに「涼温換気」が優れていても、住み心地の良い家は、大工さん、職人さんたちが心を込めて、手を掛け、手を尽くさない限り生まれない。

 O邸のすぐ近くには、10年前にやはり2棟同時に建てられたM邸がある。
 お会いするたびにMさんは、「あのとき、大手ハウスメーカーを断って本当によかった」と言われる。


 上の写真は、一昨日上棟した大田区久が原のM邸。犬の散歩をしていた年配の女性が立ち止り、「最近、こんな木の香りがする家は珍しいですね」と感心されていた。Mさんご夫妻はライトアップされたわが家を見上げて、心から満足されている様子だった。
 今週は地鎮祭、上棟が連続している。社員のみなさん、声を掛け合って事故やケガのないようにがんばろう!


 今朝は寒かった。朝6時半に内外温度計を見ると5度を下回っていた。
 この寒さなら、K邸もM邸も「涼温換気」のスイッチを入れてくれたに違いない。
 そう思いつつ体感ハウスへ行った。「涼温換気」のスイッチは切ったままなのだが、昨日の日中の太陽熱が蓄熱・保温されていて、十分に暖かかった。
 午前10時にご両家に電話してみたところ、K邸は未だ一度もスイッチを入れたことがなく、M邸は少し寒く感じた時に22度設定で3時間ほどつけただけとのこと。
 私の家ではスイッチを切って寝た。朝の平均温度は20度を上回っていて、湿度は45%前後だったが、少し寒く感じたのでスイッチを入れた。
 センターダクト方式の第一種全熱交換型換気の「SA‐SHEの家」では、太陽熱を上手に採り入れるならば、この程度の冷えでは暖房を必要としないとも言える。
 「涼温換気」に、早く出る幕を与えてやりたいものだ。

                      松井 修三

2012年11月12日13時38分

脳が喜ぶ家


 松井祐三著「だから『いい家』を建てる。」(大和書房)の第6刷が10日発売された。
 これは、第4部「住み心地の証言1」からの引用なのだが、昨日書いた「自分の体に合う家」とは、まさに「脳が喜ぶ家」のことなのである。

〈証言1〉
 この家は、脳が喜ぶ家です。
 毎日、何回となく「いいなー、いいなー」と声に出してしまうのですが、そのたびに笑顔になります。
 建て替える前に住んでいた家では、冬は寒さで、夏は暑さで、梅雨時は湿気で、家族はいつも眉の間にしわを寄せて苛々するときが多かったものです。
 妻は人一倍、においに敏感ですので、空気がよどんだ感じがたまらなく嫌だと言っていました。
 家族は、ほんの些細なことでトゲトゲした雰囲気になってしまい、食事をするときの会話も少なかったものでした。
 ところがこの家に引っ越してから妻の様子が驚くばかりに変わりました。外がどんなに寒い日でも起きるのが楽しいと言います。鼻歌が絶えないのです。明るくなりました。
  「空気が気持ちいい」と1日に何回も言います。
  〔「いい家」が欲しい。〕に書いてあるとおりで、妻が変わると、家族も変わったのです。
 朝食のとき、いつも不愛想で口数が少なかった高校生の娘が、明るくなって気軽に手伝うようになりました。
 すると、長男とのコミュニケーションもよくなり、私も会話に参加し笑う機会が増え、家族が集うことが喜びになるようになりました。
 過日、立ち寄った本屋さんで『「脳にいいこと」だけをやりなさい』マーシー・シャイモフ・茂木健一郎訳(三笠書房)を購入しました。
 そこにこのようなことが書かれています。

 [私たちの脳は他人を意識するようにできている、ということが、ここ最近の脳神経科学の研究でわかってきました。すれ違いざまにちょっと頭を下げただけの人に対しても、脳は\"神経の橋\"をつくってしまうのです。
 この\"神経の橋\"とは、誰かと話していて、気づかないうちに相手の表情やしぐさや口調をまねてしまうことです。目の前でアクビをされたら自分も―眠くもないのに―アクビが出てきたことはありませんか。
 これは私たちの脳の「ミラー・ニューロン(鏡の神経)」と呼ばれる神経のせい。誰かの行動を、あたかも自分の行動のように映し出すのです。
 しかも、驚くべきことにこのミラー・ニューロンは、感情をも映してしまうのです。虫の居所の悪い人が入ってくると、部屋にいるすべての人がそれを感じ取ってしまう、あるいは、感極まって涙を流す人を見ると、こちらまで胸が一杯になるということも、ミラー・ニューロンの仕業です。]

 私は、これを読んでまったくそのとおりだと思いました。
 家族は、ミラー・ニューロンの結びつきがもっとも強い関係です。特に、妻の気分や体調の良し悪しは、もろに家族に反映します。
 となると、久保田紀子さんが〔さらに「いい家」を求めて〕に書かれているように、妻が「肌と空気が合う家」に住むことがいかに大切なことなのかがわかります。
 脳が喜ぶと「幸せの果汁」といわれるエンドルフィン、セロトニン、ドーパミンなどの脳内物質の分泌が盛んになり、自律神経を改善して体調が良くなるのだそうです。
 以前のように顔をしかめるときが多い家に住んでいると、アドレナリン、ノルアドレナリンといったストレスホルモンが分泌され、高血圧や免疫機能の低下が進み、不安やうつ状態になりやすくなるのは確かだと思います。

                       松井 修三

2012年11月11日13時34分

勉強会満席

 勉強会は、先週に続き今週も満席だった。皆さんがとても熱心に聞いてくださった。
 中でも、娘さん夫婦と一緒に来られたお母さんは、はじめから終わりまで一語も聞き漏らすまいと身を乗り出され、そのあまりの真剣な姿勢に心打たれた。
 娘さんは洋服のデザイナー、ご主人はパリコレで活躍していた時代もあり、二人とも仕事が多忙を極めているので、家造りは私に任せなさいと頑張ってこられたとのこと。
 「いい家三部作」を一気に読まれ、目からうろこの思いで勉強会に参加されたという。

 家に何を求めるのか?
 それは住み心地である、と心に決めた人は勉強会での目の色が違う。
 それが定まらない人は、帰るときにはさらに迷いを深めてしまう。
 迷ったら自分の体に聞くことだ。10年後、20年後の自分の体が求める家を建てるなら、絶対に後悔はしない。理論や理屈で納得したところで、体に合わない家に住んだのではストレスが増え、楽しくないだろう。免疫力が低下し、体調が悪化してしまうに違いない。

 月に一度は「住み心地体感ハウス」に来られて、最低1時間を過ごしてみられるといい。好きな音楽を聴くのもよし。読書をするのもよし。おしゃべりを楽しむのもよし。体全体で、住み心地をじっくりと味わうのである。
 私はよく、ソファーに身をゆだねて、バンフ・アンド・オルフセンが奏でる音楽の心地よいシャワーを浴びる。
 「いいなー、いいなー」と思いながら。このとき、脳が喜んでいるのがはっきりと分かる。


 松井祐三著<だから「いい家」を建てる。>に、SA‐SHEの家に住んだ人の証言が書かれている。
 明日は、「この家は脳が喜ぶ家です」という証言を紹介したい。

                       松井 修三

2012年11月9日09時47分

40代で建てる理想の家 「ミセス」12月号

 起床すると、まず内外温度計に目をやるのが習慣になっている。昨日の朝6時の外気温は6.7度、室内は21.1度、今シーズン一番の冷えだった。少し肌寒く感じたので「涼温換気」のスイッチをONにした。節電モード弱運転、25度設定で運転。

 蓄熱式電気暖房機の場合、寝る前にテレビで明日の天気予報を見てスイッチを入れるのだが、「涼温換気」の場合は寒いと感じた時に入れればよい。もともと蓄熱・保温性能の高い家なので、一晩の間に外の温度が10度下がったとしても、家の中は1度か2度程度しか下がらない。だから、「少し肌寒い感じ」を適温にするのは簡単だ。
 1時間後には、外気温は変化なかったが室内温度は1度上がり肌寒さはなくなった。エアコン暖房による温風や温度むら、モワーッ感がない。
 「この温かさ、いいねー」と、思わずつぶやいた。「暖かさ、涼しさにも松竹梅がある」と教えてくれたのは松井さんだが、いまでは私にもその違いが明確にわかるようになった。

 東京・小平店で、目黒区自由が丘で建て替えのK邸のご契約があった。
 Kさんの奥さんが言われた。
 「こうして契約ができたのは、久保田さんの一言があったからですよ。あの一言をいただけなかったら、いまもいろいろと迷っていたことでしょう」。
 Kさんご夫妻と出会ったのは、3年前の1月の横浜での勉強会だった。その後ようやくプランが固まり、契約に進もうとしたとき東日本大震災が発生した。
 奥さんは、たくさんの犠牲者が出て、多くの人が悲しみのどん底にあるというのに自分だけ「いい家」に住むことはできないと、家造りを見合わせられた。

 2か月ほど前、奥さんから電話があり、もう一度家造りに取り掛かりたいので相談に乗ってほしいと言われた。最近、持病の方は何とか落ち着いているのだが喘息が発症してしまったというのだ。奥さんは、私がマツミの家に住むようになってから喘息の発作が起きなくなったことをご存じなのである。
 「ぐずぐずしていないで、一日も早くマツミの家に住むべきです」そう言った後で、我ながら言葉のきつさに驚いたのだが、喘息の発作ほど苦しいものはないことを身をもって知り抜いていたから出た言葉だった。

 ご主人が言われた。
 「家の建て替えを考え始めたときは、あちこちのハウスメーカーに行きました。でも、妻は勉強会に参加してから、私はマツミの家を絶対に建てると言い張るようになりました。少し熱を冷まそうと、こんなメーカーもあるよ。こんな家造りもあるよ、と持ちかけてみたのですが見向きもしませんでした」と、奥さんを愛おしそうに見つめられた。

 私は契約の最中に、立ち会った会長、社長、専務を見ていて、すごいことだなーとつくづく感心していた。
 それは、私を含めて4人が「涼温換気の家」で実際に暮しているという点だ。
 会長、社長、専務ともが自社の家に住んでいるというハウスメーカーはあるだろうか?

 11月7日に発売になった婦人雑誌「ミセス」12月号に、「40代で建てる理想の家」というタイトルの特集が組まれている。その冒頭のページに、こんな書き出しの私へのインタビューが掲載されている。
 <家を建てようと思います。
 さあ、あなたはまず何から考え始めますか?建てる場所?間取り?それともデザイン?
 『さらに「いい家」を求めて』の著者、久保田紀子さんが求めたもの、それは\"住み心地\"でした。けれども最初からそれを求めていたわけではありません。>

                      久保田 紀子

2012年11月6日09時44分

「涼温換気の家」の温感

 「さらに『いい家』を求めて」をしっかり読みこなしている50代後半の女性のお客様が「涼温換気」を体感に横浜へ来られた。最初は体感ハウスでお土産に持参された「たい焼き」をいただきながら会話した。
 その方は開口一番に、「私は、久保田さん以上に敏感だと思います。とにかく体は悪いところだらけの虚弱体質なのですから。気流に過敏な点では、松井さん以上でしょう。松井さんの本を読んでいて思ったのは、この人も私と同じくらいに虚弱体質なのではなかろうかということです」と、笑われた。

 「涼温換気のスイッチを入れたのは今月に入ってからですから6日目になります」と、久保田さんが話し始めた。
 「これまでは、クレダやユニデールのような蓄熱式電気暖房に優るものはないと、ずっと思い続けてきたんです。でも、いまでは『涼温換気』の暖かさにすっかり魅せられているのですよ。今頃は朝晩の温度差が激しいのですが、スイッチひとつでつけたり止めたりして、好きなように快適さをコントロールできる点もいいですね。
 これまで抱き続けてきたエアコンに対する悪いイメージがなくなりました。と言うより、エアコンだって意識しない、この暖かさはエアコンによるのですよと説明しないかぎりは何で暖房しているのかが分からないと思います。
 暖かいって、なんて幸せなのだろうと毎日感謝しています」。

 あまり過大な期待を与えない方がいいのになー、と心配になるほど久保田さんの話は熱を帯びていた。
  一方お客様は、感じ方、考え方がとてもクールであった。
 私の観察を見通したかのように、「体がこうまで弱いと終の棲家を造るのに真剣になります。そして、ついつい疑い深くなってしまうのですよ」と、笑顔を私に向けられた。
 5メートルほど離れたところで自動運転していた加熱式加湿器が送風モードになり、ほんのかすかに空気の質感が変わった。
 しばらくするとその方は、脱いでいた上着を着た。私は、その敏感さに驚いた。
 「涼温換気」を体感するために隣にある体感ハウス兼事務所に移動するとき、私は久保田さんに案内を任せることにした。

 1時間ほどして、久保田さんが笑顔で戻ってきた。
 「いま、タクシーでお帰りになられました。とても満足されて、ぜひとも『涼温換気の家』に住みたいとのことでした」。

                       松井 修三

2012年11月4日09時42分

人生、何を楽しむのか?


 東京事務所での勉強会は満席だった。
 個別相談の席で60代の女性が言われた。
 「今住んでいる家は築40年になるのでどうしても建て替えなくてはなりません。冬は寒いし、夏は暑くて二階ではいられないほどなのですよ。しかし、終の棲家を建てようと決意していた主人を昨年亡くしました。それだけに、絶対に失敗はできないと、あちこちの住宅展示場を回って精いっぱい勉強してきました。
 40歳になる息子に、これに決めようと思ってと話すと、ことごとく反対されましてね。息子は、家にお金を掛けたってしょうがない。もっと安くできる家があるはずだと言って反対します。
 私はその考えが納得できず、私が自分のお金で建てるのだからあなたは一切口出ししないでと啖呵を切ってしまおうと思ったことがあります。
 しかし、松井さんの本を読んで、それまで自分なりに精いっぱい勉強したつもりであったのですが、まだまだ不十分だったと気付かされました。
 息子に啖呵を切らなくてよかったです。でも、松井さんの家づくりに反対されたら、啖呵を切っても後悔しないと確信しました」。

 どう見ても60代後半にしか見えない80歳になるという男性(後列で身を乗り出している人)が言われた。
 「最初は妻が久保田さんの本を読んで、この本は小説を読むよりも面白いし、泣けてしまうと言うのです。そして、ぜひこういう家に住みたいと言い出しました。
 いま住んでいる家は40年前にミサワホームで建てたのですが、本を読むまでは、暑い寒いはどこの家もこんなものだろうと気にならなかったのです。しかし読んでしまうと、なんとしてもこういう家に住んでみたいと、私も思うようになりました。
 私はスキーが大好きなので、筋トレをして体を鍛えて毎日元気で人生を楽しんできたのですが、これからは住み心地も大いに楽しんでみたくなりました」。

                       松井 修三

2012年11月3日11時08分

「エアコン1台で心地よい家をつくる法」

 建築の専門雑誌である「建築知識」(エクスナレッジ)11月号に、エコ住宅の専門家である東大准教授の前真之氏の話が掲載されている。
 <「エアコンで冷暖房する家」をもっと省エネに、もっと心地よく>という副題に基づく談話である。

 「高断熱高気密の手法を用いれば、熱負荷計算上はエアコン1台で足りる家は作れます。2から4kwで全館空調ができますが、残念ながら小さな熱量を効率よく分配するダクト式セントラルのエアコンがありません。日本のヒートポンプ、特にインバーター制御に関しては世界一ですから、そうした方向でもっと製品開発が進められると良いと思います」。

 わが国にはダクト式エアコンを製造しているメーカーは数社あるが、前准教授が指摘されているように、家庭用で「小さな熱量を効率よく分配する」システムを備えたものは皆無である。それをセンターダクト方式の換気システムと組み合わせることで、「もっと省エネに、もっと心地よく」する方法を提案しているのは、今のところ「涼温換気の家」だけである。前准教授には、ぜひ一度体感に来ていただきたいものである。

 ところで、エクスナレッジ社なのだが、専門知識を売りにする割に正しい知識に乏しいところがあると私は思っている。私の本が発売されるや室蘭工業大学の鎌田教授(当時は助教授)による<「いい家」が欲しい。」>の批判記事を連載し、その後、西方里見著「外断熱が危ない!」を出版し、「いい家が欲しい。で本当にいい家が建つのか?」とセンセーショナルに批判キャンペーンを展開した。
 いずれの内容も正しさに欠けていて、後者について、私は本の末尾で具体的に誤りを指摘している。
                       松井 修三

2012年11月2日08時31分

「涼温換気」勉強会での松井代表の話


 住宅は、20年から30年先を見通して造らなければならないので、常にグローバルにアンテナを張り巡らし、工法や資材、設備などに関しより良いものを求め続けなければなりません。
 3.11以後明確化したことは設備機器類、すなわち冷暖房機・給湯機・照明器具・換気装置などに関する選択の基準の見直しです。
 冷暖房の方法に関しては、節電が常識化し、原子力発電への依存度を年々減らしていかなければならない状況を考えますと、快適優先ではならず、快適は省エネと両立したものでなければならないということです。

 先月、私はイギリスヘ行って来ました。
 その目的は、20年ほど前からお客様にお勧めしてきた蓄熱型の電気暖房がこれからも主流であるのか否かを知るためです。
 イギリスで面談したユニコ・システム社と、エア・フロー社は、換気システムとエアコンをドッキングし、ダクトは直径6センチの太さのもので全館空調を提案していました。ダクティングが大変やりやすいので、アメリカやドイツ、つい最近では中国や日本の住宅会社からも引き合いが来ているそうです。
 すでにイギリスでは、蓄熱式電気暖房は、省エネに優れた全館空調に主流の座を明け渡しているのです。

 私は、それらのシステムをつぶさに見学し、実際に体感もして、「センターダクト方式による涼温換気」の方が優れていることを実感して帰ってきたのです。しかし、それらの方式を日本の住宅会社が取り入れますと、三菱地所ホームさんの「エアロテック」にとっては強力なライバルの登場となることでしょう。

 話は変わりますが、今年の東京の夏の平均気温はマニラと同じだったというのですから、これからは高温多湿とスコールのような雨による湿度の上昇にさらに一段と配慮した家造りをする必要があります。となりますと、エアコンのない生活は考えられません。ましてや、日本のエアコンの省エネ技術は世界のトップなのですから。
 自然の風だとか、自然素材や通気性を当てにしたり、断熱材にセルローズファイバーを用いれば無暖房・無冷房で暮らせてすべてがうまくいくといったような情緒的な家造りではダメです。
 1+1=2という科学的で合理的な方法、つまり換気と冷暖房を組み合わせる方法が求められるのです。
 しかし、お客様の多くはエアコンの冷気や暖房時の風が嫌いです。その点で、直接の冷風や温風をほとんど感じない「涼温換気」は、うってつけなのです。

 「涼温換気」は、必要なものなのでしょうか、それとも必然のものなのでしょうか?
 私は、必然のものであると考えます。なぜその考えに至るかには3つのポイントがあります。
 一つは住宅の燃費、二つ目は高齢化、そして三つ目は大地震です。
 これからの住宅は、車と同様に燃費を競う時代になります。そして住人の高齢化は避けられません。高齢者が住む家にとって、「扱いが簡単で燃費が良い」は絶対的な条件です。
 また、エネルギー自給自足が必然となる時代には、エアコン1台で快適さが得られる家であることは、これまた必然となります。
 そして大地震は必ずきます。住宅に用いる設備機器類の選択と施工に際しては、大地震に遭遇しても被害を最小限にとどめることができ、厄介ではないということを基準にすることは極めて大事なことです。
 この点からも、「涼温換気」は必然なのです。

 「涼温換気」は、右脳と左脳のバランスがよくないと理解できません。
 私が8月に入ってブログに書きだしたのは、右脳によるワクワク感です。でもそれだけではいけません。ちゃんと、理論や計算の裏付けがなくてはなりません。今日の勉強会はそのためのもので、まさに左脳だけを必要とするものでしたから、最初にお話ししたベルクソン時間では大変長く感じられたことでしょう。でも、どうしても必要な時間なのです。

 私たちは「住む人の幸せを心から願う」という信条に則った家造りをしています。住み心地こそが住宅の根源的な価値であるという共通の認識を持っています。

 そこから導き出された家造りが、省エネで健康増進に役立つ「涼温換気の家」です。だからこそ、大いに知識を深め、設計力、施工力、経験力を磨いて、20年、30年先にもお客様に本当に喜んでいただけるように全力を挙げて取り組みましょう。
                     文責  久保田 紀子

2012年11月1日16時05分

「涼温換気」勉強会


 「涼温換気」の勉強会が、朝日生命の大手町ビル内の会議場で朝の9時から開かれ、「いい家」をつくる会各社から92名が参加した。
 冒頭、代表の松井修三から「ニュートン時間とベルクソン時間」について話があった。つまり、勉強の内容が左脳を駆使するかなり高度なものになるので、昼食をはさんでの実質7時間半を5時間に感じるか10時間に感じるか、それによって各社の今後の展開に大きな差が生ずることになるというのである。

 その内容なのだが、「ダクト系統の圧力損失計算」「換気の風量計算」「体感温度と快適指標」「冷暖房負荷計算」「熱貫流・熱取得・熱負荷計算」等々、午後1時半まで頭がキンキンするようなものだった。
 しかしながら、居眠りする人はほとんど見当たらなかった。その後、「涼温換気計画」「設計のポイント・注意点」について、松井社長、松木専務、羽田部長が4時まで話し、最後に松井代表が30分講演した。
 この内容については明日紹介したい。

 「ベルクソン時間」について、他社の若い社員さん3人に尋ねてみた。
 二人は長かったと答え、一人は短く感じたとのことだった。私は計算が苦手なのだが、実際に「涼温換気の家」に住んでいるだけに快適の理論的裏付けにとても興味を覚えた。社長がプレゼンテーションした涼温効果のシミュレーションと、松木専務が夏の暑い盛りに引っ越して、それまでひどかった赤ちゃんのあせもが3日後にはきれいに治ったという話には感動した。

 今夜は外気温が9度台に下がっている。家の中の温度は20度台。ちょっと寒く感じたので、午後9時に初めて「涼温換気」の「暖房」のスイッチを押した。2時間後、1.5度温度が上昇し、風呂上がりのパジャマ姿でこの文章を書いたのだが、寒くなくきわめて快適である。
                        久保田 紀子       

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