「いい家」をつくる会 会員コラム

2013年10月19日19時31分

言わずもがな


     新潟市内にある最新の住宅展示場。
 様々なモデルハウスが立ち並ぶその中に、室外機の一角があります。
正面には「省エネ」を謳った看板や案内、この場所に気付く人はどのくらいいるでしょう。

 「室外機だらけの家には住みたくない」
 現在基礎工事中のS様邸、お打合せ中にS様がおっしゃたのが分かります。
 リビング・ダイニングはもちろん、各室を快適な温度に保つためにこれだけの室外機=エアコンを使うとしたら・・・

 しかも、エアコンが設置されていない空間の環境は?

 想像していたら、解体した実家の暮らしを思い出しました。

 特に冬の台所、セーター・靴下を何重にも重ね、食事の仕度。
 一方食事は顔がのぼせるようなストーブ暖房の効いた居間、食事が終わってからまた台所へ行くのが嫌で嫌で仕方ありませんでした。

 夏は汗をふきふき食事作り、エアコンの効いた涼しい居間で食事をし、その後台所へ行くのが嫌なのは冬も夏も同じ。

 お風呂・トイレも同様でした。

 SA-SHEの家に暮らして丸1年以上経ち、夏・冬共に経験しましたがトイレ・クローゼット以外ほぼオープンな間取り、玄関入ってすぐ暖かい(夏は涼しい)生活です。
 外断熱とセンターダクト換気。(涼温換気の方はさらに涼温換気エアコンによる冷暖房)
 この組み合わせの大切さを改めて実感しています。

 新換気の我が家では、エアコン室外機は2台。
 夏場のメインの1台が小屋裏に。
 寝室にあるもう1台はこの夏数日しか運転していません。

 つい先日、家に居て寒さを感じるようになり、今季初めて蓄暖のスイッチを入れました。
 蓄熱量・設定温度を調整工夫しながら、セカンドシーズンの始まりです!
 注)新換気は涼温換気とは暖房設備が異なります。
(涼温換気の場合、寒暖差が起きた時の対応が素早く出来るのがとっても重要なポイントです。)

                  平澤建築事務所 小泉 佳代

2013年10月18日08時28分

TIPの光


 昨日は台風が過ぎ、朝から晴れの天候となった。

 その中で建方を進めて、夕方にはTIPも下加工したものを取付け出来た。
 棟も上がり、美しい上棟である。
 今は日も短いので、夕方には投光器を取付け、一区切りの所まで仕事を進めた。
 その漏れた斜めからの光が、本当に感動的に美しい。
 そして、この建物をしっかり支える安心がH様にも大きく伝わる事と思っております。

 犬の散歩、又は勤め帰りの方々も歩きながら、その「木造住宅」を見る。
 気になる美しさがあります。
 この涼温換気と一体となる相性の良さは、構造体の呼吸を促進し、将来に渡り、建物の健康状態を維持してくれる。

                   平澤建築事務所 平澤 政利

2013年10月7日11時31分

現場廻り


 私が朝早くから行動する事は前のブログにもある。
 早朝にそれぞれの現場をチェックする。
 早い時間だから車が少なく、移動はとてもスムーズです。

 前日の夕方にそれぞれの現場の進行状況が職人から写メールで、事務所と私の携帯に届く。 
 今ではその数20前後を見る。

 現場が見えると、とても安心です。
 不明点も写真から確認でき、大工、左官、電気屋、塗装屋、基礎屋、又は板金、瓦屋と全ての職種にメール報告、電話報告を強く求め続けている。(10年かかりようやくここまで来た)
 よって、現場管理はとてもしやすい体制となっている事は確かです。
 報告を確認した上で、ポイント、ポイントを絞り、現場を廻る。
 現場に行くと、そこには何かがある。
 何をしなくてはいけないかが見える。
 だから現場は大事。
 大半の問題と、又、その解決があると言っても過言ではないと思う。

 私の愛車のダットサントラックは、265000kmの走行距離であり、14年乗っている。
 エンジンは調子良く、きっちり整備してワックスを掛け、「いい子、いい子」しています。
 現場不要品もさっと下げられ、この車は、私の専用車的存在です。

 時々、朝7時前に、お施主様方とお逢いする事がある。
 「おはようございます!!平澤さん朝早いですね。」
 と声をかけて下さり挨拶を交わす。

 家づくりを進めているお施主様は、出勤前に現場に寄って、仕事を見て行かれる。

 気持ち良く見て頂き、気持ち良く会社へ、職場へ出掛けてもらいたいと思う。

                   平澤建築事務所 平澤 政利

2013年10月6日23時26分

こだわり


(招運開運招き猫です。
「第5回 那須あーとクラフトフェア」に新潟県三条市から参加した「木工工房 坪源」さんの作品です)

 突然、松井さんが「那須の藤城清治美術館に行く」と言いだした。
 NHK日曜美術館の再放送「影絵作家・藤城清治89歳の“風の又三郎”」を観たのがきっかけだったとのこと。
 先日、ブログで紹介された「光は歌い 影は躍る」を読み終わるや否やの行動だった。
 そんな時は、私が電車や宿の手配をする。なんにでもこだわりの強い松井さんを納得、満足させるのは大変なのだ。
 奥さんのなつ子さんとともに、那須塩原駅に到着したときには曇り空だった。レンタカーで走ること40分ほどで「藤城清治美術館」に着いた。
 和風の門にクロスするようにコンクリートの壁が立ち上がっていて、その上を見上げると小人と猫たちが楽しげに迎えてくれていた。胸の高鳴りを覚えつつ門をくぐり抜けると、ブナやナラの葉が小雨に濡れてキラキラと風に揺れていて、まるで、藤城さんの影絵に描かれる葉がそのままそこにあるかのように見えた。

小道の別れには、案内役の猫のオブジェが「こっちだよ。さぁどうぞ」とでも言うように配置されている。それを見ただけでもわくわくとした気分がつのる。
 最初に入ったのは、「光のチャペル」だ。建物も、中のステンドグラスもすべて藤城さんのデザインである。
 通路の壁には、月と人魚、太陽とペガサスのステンドグラス。祭壇はノアの箱舟を思わせるような動物が勢ぞろいしていて楽しい。
 陽光が注げば美しさはさらに増したことだろう。その祭壇で、松井さんはなつ子さんとともに祈りを捧げていた。

 おしゃれなガラス張りの喫茶店が目に入り、さらに奥へ進むと美術館の入り口があった。自動ドアにかわいい猫の絵が描かれている。あまりにかわいいのでお客さんはみな歓声をあげ、ドアをバックにして写真撮影をしていた。
 中に入ると、まず最初に、藤城さんが20代から30代の頃に制作した白黒の影絵が展示されていた。奥に進むとカラー作品にとって変わる。モノトーンの世界が一瞬にして色鮮やかなカラーの世界へと転換する。演出が心憎いばかりである。
 数々の作品の精緻極まる描写の美しさに、時間を忘れてしまう。小人や、動物たち、乙女や子供たちが画面いっぱいに表現されている。数々の楽器たちも音を奏でているかのようだった。まさに光と影の芸術である。

 圧巻は「魔法の森は燃えている 再生の炎」だ。
 かたわらに藤城さんの手書きで記されていた。

 「小さい頃、ぼくのあこがれは魔法使いのおばあさん
 魔法の森はぼくの夢の中のふしぎなふしぎな森だった
 ぼくがはじめて乗った乗り物はメリーゴーランドの木馬だった
 木馬に乗って魔法にかかったようにクルクルまわった気がした
 今年89才、もう80年以上前の遠い昔の夢だけれど ぼくの心の中でずっと
 持ちつづけているメルヘンの原点
 4月の最初のオープンに間に合わず6月のグランドオープンにやっと出来上がった
 いまのぼくの気力、体力、技術のすべてをつぎこんだ最大6mの最新作」

 著書「光は歌い 影は躍る」の「影絵の制作は祈りをこめて」の項で、このように書かれているが、実際に目の当たりにすると藤城さんの胸中が痛いほどよく分かった。

 「僕が影絵を制作しているとき、半分は無意識のうちに、おのずと願いや祈りや深い思いなどが折り重なってきます。そういうなかで、自分の思いを片刃のカミソリと一体化させて手にこめて、葉の一枚一枚を切って、切って、切っていきます。切っていく線の一本一本のなかに僕の息づかいがあります。魂がこめられているのです。
 切りぬかれていく線には血が通い、生命が流れていきます。僕が生きて呼吸している瞬間瞬間に、僕の鼓動のリズムに合わせるように、いろいろな形の葉が次々と切り抜かれていきます。そして、その一枚一枚に僕の思いと僕の人生がぎっしりと詰まっているのです。」とある。

 89歳にしてつくられた大作の前で、松井さんは頬を紅潮させて、「明日いちばんでもう一度見に来る」と言われた。
 三人は感動に酔いしれたまま宿屋へ移動した。その名は「那須別邸 回」である。

 部屋の玄関を入ると、和室と洋室が左右に分かれ、上り框でスリッパを脱がされた。「なんで、板張りなのにスリッパを脱ぐのだろうか?」
 その疑問は、真ん中に広めの板張りの床に畳一枚分はある堀炬燵に座って間もなく解消された。
 松井さんが、若い仲居さんに、「旅館の名前を“回”とつけた謂れを尋ねた。「いいご縁が回りまわって、さらにいいご縁となって帰ってきますようにとの願いからです」、仲居さんは心を込めた説明をした。
 奥さんが、「あらっ、私たちが住んでいる町の名前と同じなのですね。まあ、久保田さんはご縁がある旅館を選んでくださったこと」と感心された。

 松井さんは、「この床板は、“ちょうな削り”ですね。最近は、手作業の味を出す機械があるそうだけれど、この床は純粋に手作業ですね。硬い樫の木がまるで杉のようにソフトで、足触りがとてもいいですね」そう言いながら腹ばいになり、床板を愛おしそうに触った。
 「ああ、それでなのか。スリッパを脱がされたのは」、私は納得して、床板を観察した。

 「見てごらん。一手、一手削り方が違うだろう。これは大変な手間暇がいる。削った職人さんもすごいが、このような床板を張ろうと考えた経営者もすごい」。
 仲居さんの瞳が一段と輝いた。
 「オーナーから聞きましたが、地元の年配の大工さんが削られたそうです」
 「今日観てきた藤城先生の作品に接してつくづく感じたのだけれど、手を掛け手を尽くしたものには独特の温かみがあるのです。
 この宿は、部屋の番号の表示版といい、襖の取っ手といい、壁材といい、照明といい、目が行くところにこだわりがある。それらがすばらしいハーモニーを発揮していて癒されますね」
 松井さんは、嬉しそうに話した。
 「みんな、床板を触ってごらん。この一手、一手に大工さんの心を感じるね。私は、本のトップに『こだわりを大切にする人がいる。それに応えることを喜びとする人がいる』と書いたけど、こだわりというものは、こうして観て、触れて、味わう側にも大きな喜びと感動をもたらしてくれる。今日は喜びをたくさん味あわせていただいた。感謝でいっぱいです。

 ところで、久保田さんの本が発売されてから10年になったのですね。これまたすごいことです。今夜は、そのお祝いを兼ねて乾杯しましょう」。

 私は、「住み心地」という最高の付加価値にこだわった。その結果、満足できる終の棲家を手に入れることができた。読者と共に、いまもたくさんの家づくりに携わらせていただいている。何よりもうれしいことは、松井夫妻と出合えたことである。「回」そのもののようだ。

                         久保田 紀子

2013年10月5日17時49分

おめでとうございます。

 基礎工事が進行しているT様邸のお二人は、本日が結婚式の日である。
 周りから温かく見守られて、その雰囲気は私共も和ませてくれる。

 私自身控えていたのですが、お二人にもご了解を頂き、祝電を出させていただきました。

 T様のお父さんが読まれた一冊の本「『いい家』が欲しい。」により、積極的に行動されまして出逢いとなりました。

 今、すばらしい輪の中で家づくりが進んでいます。
 ありがたいことです。

 まさに住まいとは幸せの器である。
 その幸せの器を全力でつくります。

                   平澤建築事務所 平澤 政利

2013年10月4日21時48分

メディア掲載

 ホームページTOPページにある メディア掲載 を是非、見て頂きたい。
 先日発売となった、住まいnet新潟が紹介されています。
 そこの、>>記事を見る をクリックしますと、
 弊社掲載ページがご覧になれます。

 この雑誌には、新潟でデザイン系として知られている多くの建築事務所が載っています。
 それぞれの特徴を見比べる事も、面白いと思います。

 住宅雑誌では、見る人を引き付けるには、まず写真です。
 だから、デザイン表現が優先されがちです。
 大胆な大きな窓などは、写真で見る限り、「オシャレ」にも見えると思います。

 しかし、熱の流入・流出は、たとえペアのLow-Eガラスでも熱損失は大きい。
 住み心地をとことんこだわった家づくりは、ややもすると、地味な開口部となりやすい。
 見た目だけの判断では、なかなか見抜けない、この住み心地のいい家は、文章で伝えるしかない。

 写真から比べると、インパクトは少なくなる。
 しかし、文字で伝える。
 一見、不利なこの本のステージに出続ける事は、この空気を広く知って頂きたいからである。
 美しい家は、空気も美しくなければならない....。と思う。

                   平澤建築事務所 平澤 政利

2013年10月2日22時47分

消費税 来春8%へ

 2014年4月より、5%から8%へと消費税が上がる事により、住宅建築を行っている住宅産業には、大きな影響の波を受ける。(受けていると言った方が良い。)

 それは、9月末日までの契約に対しては、来春4月以降の工事でも、消費税5%で済む。
 よって、駆け込み契約が、この業界に起こった。
 お客様には、流れ、ムードで大きな住宅建築の契約を行うものではない。
 揺るぎない信頼が生まれて、真にこの工務店に託せると、確信した時、契約書にハンコを押すものだ。と強く伝えた。
 3%UPには変えられない、大きな大切なものが家づくりには、必ず含まれているはずですから。

 それでも、私共の会社でも、今まで経験した事の無い、1ヶ月間で8棟の契約を頂いた。
 ありがたい事と同時に、考えさせられる事です。
 全力にて、チーム全体で頑張ります。

 私自身としては、本当の正念場は、今月10月以降の受注だと、危機感を持っています。

 その為には、受け身ではなく、工務店自ら求められる住み心地と同時に、強めるデザイン性、そして、競争力も企業努力が不可欠かと、私は感じています。

 キラキラ光るものは、トータルでクライアントが感じるもの、判断されるものだから、昨日より今日。
 そして、今日より明日の1mmの進歩が、生き残りと思う。

 消費税8%時代に、胸を張って受注出来る工務店でありたい。

                   平澤建築事務所 平澤 政利

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