「いい家」をつくる会 会員コラム

2014年6月30日12時13分

家に求められるもの

 「涼温な家」は外からの熱の入り込みが少ない。爽やかさは温度のバランスもあるが湿度が抑えられている空気であるからだろう。皆様方一様に気持ちがいい家だとおっしゃって下さる。
 今回の完成内見会で、あちこちを見て廻っていた子供が何気無く、無垢の床の上にゴロンと寝た。そして、大の字になって空気感を体いっぱいに受け入れているかの様だった。
 直感で行動する素直さを子供は持っている。理論ではない気持ちよさをダイレクトに行動として現す。
 それを見て嬉しく思えたと同時に考えた。
 ハウスメーカーの住宅展示場の中でたとえ無垢の床材であっても、子供は大の字になってゴロンと寝るだろうか。

 人目が無ければきっと大人も手足を伸ばし床にゴロンとしたくなるだろう。そんな空気感のある家が「涼温な家」だ。

 2日目に来場された初対面のI様と話をした。「いい家」が欲しい、を読んでの来場とのこと。
 空気を肌で感じながら頷いていた。バリアフリーの言葉は段差をなくすことの代名詞のように使われているが、バリア(障害)をフリー(無くす)ことであり、段差だけのことでは無いことはご存知の通りです。
 I様は職業柄、住宅での温度差による事故死に多く立ち会ってきたという。
 寒い冬に脱衣室で服を脱ぎ42℃前後のお風呂に体を入れる。血管の事故の発生である。住宅の事故で亡くなる方の多くはトイレ、そして浴室であると話をしていた。
 その様な時の検証には必ず温度を調べるのだという。居間の温度は何度か。そして脱衣室の温度、さらにはお風呂の温度を調べる。
 トイレでの事故の場合はもちろんトイレの温度を調べる。同時に暖房している部屋の温度も調べる。
 実は雪国では冬に集中して発生しているとのこと。実際に、その現場を検証している方の話は初めて聞いたが実に生々しい。まさに温度差によるバリアである。

 その様な事故を解消すべき商品は多く出ている。  例えば、床暖房付きユニットバス、局所暖房のトイレ等々がある。
 使用してわかることだが、ランニングコストが思いのほかかかることに気付く。しかし何より、それぞれの部屋がギクシャクした暖かさとなるのだ。
 さらに空気のよどみとにおいの解決がされていない。

 I様はいい空気の中で子供を育てたいとおっしゃっていた。

 「家に何を求めるのか」である。

 健康的ないい住み心地は不可欠な条件であると確信している。

                  平澤建築事務所  平澤 政利

2014年6月30日11時53分

機械換気と加湿器のケア

 最近、「いい家」をつくる会の会員さんの中には、息子さんや娘さんが建てるケースが増えている。両親が住んでいるか、体感ハウスがある場合、自分の家はやはり「涼温な家」に限ると確信するとのことだ。

 太陽光発電でいくら儲かるかよりも大事なのは「住み心地」だと言明し、これ以上の住み心地はあり得ないだろうと。

 しかし「涼温な家」の「住み心地」が期待どおりであるためには、換気と加湿器の掃除が必要となる。
年を取ってできなくなったらどうしたらよいのかという質問があった。

 ホームヘルパーさんに事情を話せば、やってくれるのではなかろうか。台所の換気扇の掃除よりもはるかに簡単であり、短時間でできるのだから。加湿器は、加熱式でも気化式でも5日に1度手入れすれば極めて簡単だ。

 換気の掃除は、そのうちハウスクリーニングの業者もやってくれるようになるだろう。工務店が万一店仕舞いをしたとしても、部材は汎用品だからすぐ手に入る。ネットでも購入できる。

 CDエアコンは、暑い、寒いと感じたら、「スイッチポン」で好きなように働かせればよく、3年に1度メーカーによるメンテを受ければいい。

 これは私的な話で恐縮だが、私は4人の息子のうち、3男はすでに「涼温な家」に住んでいるので、他の3人にこう言っている。

 「お前たちのだれかがこの家に住みたいと願うなら喜んで譲るよ。ただし条件がある。それは、換気の掃除を適当に継続して行うということだ。年取ってできなくなったら、その前にマツミに相談してもらいたい。フィルターが目詰まりして換気の役を果たせなくなると、湿気やにおいがこもり、カビが発生し、肺に負担がかかって病院通いすることになったのでは困るからだ。

 肺の病気ほど辛く感じるものはないそうだ。それはそうだろう。空気を取り入れる機能なのだから、死ぬまで正常に働いて欲しい。安心して、気持ちいいなーと感じる空気を吸いながら死ねる人生は最高だと思う。私は、エアコンの風が大嫌いだ。私の母がそうであったように、病院でエアコンの冷たい風に吹かれて死にたくない」。

 今年の正月にそんな話になったのだが、換気の話になると自分たちのマンションで一番の悩みはそこにあると話が一致する。給気口から入ってくる冷気・熱気・騒音が嫌で、塞いでみたり換気扇を止めたりするが、とたんに室内の空気が悪化するのが分かる、冬は結露で大変なことになってしまうという。このシステムをマンションに設置できないのかと尋ねられたが、今のところそこまでは考えていない。

 「涼温換気」のアフターメンテナンスについて、過日、勉強会に招かれた美和工務店さんはいろいろと考えられていた。具体的な結論には至らなかったが、建てさせていただいた家が存続する限り、ケアするという覚悟が必要だという点で意見は一致した。

 もっとも、どのメーカーがどのような工法で建てたにしろ、法律を持ち出すまでもなく住む人の健康を考えたら機械換気が必要なのだ。しかし、現実には機械換気のほとんどがケアされることなく、ほったらかしにされたままである。目詰まりして換気の用をなさなくなってしまっている場合が多いと思われる。

 「いい家」をつくる会の工務店は、以前お勧めしていた第3種換気「アルデ」はもちろん、「涼温換気」のケアはいつまでも行うのでご安心をいただきたい。
                         松井 修三

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