「いい家」をつくる会 会員コラム

2016年4月1日10時30分

5つ星住宅?



 省エネ表示制度が4月からスタートする。
 第三者認証ラベル「BERS(ベルス)」というものができて、家の性能のランクを星の数で表示する。これまでにも、省エネラベルはあったが、もっと積極的にランク付けをすることで、省エネを競わせようとするものである。

 5つ星が最高とされるようだが、レストランやホテルの星の数とは違って、主に断熱性能を数値で比べるので信頼性は高いと言われている。
 国の基準は、全体の底上げを狙っているのだから、5つ星は最低レベルであって、7つ星ぐらいを目指す心構えが大事だと息巻く工務店もある。

 5つ星が当たり前となると、住宅業界がしゃかりきに競い合ってきた「差別化」が意味をなさなくなる。差別化にエネルギーを注ぐよりも、5つ星の認証さえ得られればいいとなるに違いない。どれもこれもが、「スマートハウス」と同様に、「5つ星住宅」となるのは時間の問題だ。
 デザインは共通しており、屋根が見えず、やたらと窓が大きい箱型だ。
 量産住宅にとって、これほどの追い風はない。
 勝負は、コマーシャルだ。性能という数値を一家の幸せという雰囲気に描きかえる映像の上手いものが勝つことになるのは間違いなかろう。

 住宅の根源的な価値は、住み心地である。
 住んでみて、「5つ星って、いったいどんな価値なのだろう?」と嘆く前に、星の数は、住み心地を評価するものではないことを知っておくことが大事である。

                   松井 修三


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