ii-ie.com「いい家」をつくる会

「いい家」をつくる会
コラム

201392623時35分

若く見られたい!

イギリス在住の友人からメールをもらった。

一昨年久保田さんと訪問した建築家リチャード・ホークス氏とのやり取りが記されていた。


<昨日は、ゼロカーボンハウスの設計事務所 Hawkes Architecture を訪問し、Richard Hawkes氏にお会いしました。こちらでも、開口一番、「Mr Matsuiはお元気ですか?」と聞かれ、「元気ですよ!今年は都合で来れなかったが、来年の夏には来英すると思いますよ」と、こちらも伝えておきました。その後、会話の中で、彼が「Mr Matsuiはお歳はいくつぐらいですか?」と聞かれたので、「いくつに見えますか?」と聞き返したら、「僕らは、日本人や中国人は見分けるのがむつかしく、ましてや年齢は判りにくいが、多分mid 50 to early 60(50歳半ばか、行っても60歳初)ではないですか?」と言われ、私が「Mr Matsuiは、確か74歳だと思うよ」と言ったら、彼は正に椅子からコケ落ちんばかりの驚きようでした。

そして、「信じられない!きっと何かシークレットがあるはずなので、今度お会いしたら是非それを聞きたい」と言っていました。ちなみに彼は39歳で、私の息子と同年代です。>


いやー、これは困った。

脳梗塞になる以前は、10歳は若く見えるだろうとうぬぼれていた。それが、最近は、年相応に見える。来年訪問したら、リチャードさんに誇るべき秘密がなくなってしまいそうだ。

ある調査によると、「何歳に見られたいか」との質問に対して、60歳以上の24%が、マイナス6から9歳」と回答したという。とくに70歳代にその願望が強かったそうだ。しかも「シニア」と呼ばれたくない。だから「シニア割引」は使わない人も多いという。

しかし待てよ。そんなみみっちい思いにとらわれるのは止めよう。

サミュエル・ウルマンの詩を思い出さなくては。


青春とは人生の一時期のことではなく心のあり方のことだ。

若くあるためには、創造力・強い意志・情熱・勇気が必要であり、安易(やすき)に就こうとする心を叱咤する冒険への希求がなければならない。

人間は年齢(とし)を重ねた時老いるのではない。理想をなくしたとき老いるのである。

歳月は人間の皮膚に皺を刻むが、情熱を失う時に精神はしぼむ。


悩みや疑い・不安や恐怖・失望、これらのものこそ若さを消滅させ、雲ひとつない空のような心をだいなしにしてしまう元凶である。


七十歳になろうと十六歳であろうと人は、驚きへの憧憬・夜空に輝く星座の煌きにも似た事象や思想に対する敬愛・何かに挑戦する心・子供のような探究心・人生の喜びとそれに対する興味を変わらず胸に抱くことができる。


人は信念とともに若く、疑惑とともに老いる。

自信とともに若くあり、恐怖とともに老いる。

希望ある限り若く、失望とともに老い朽ちる。


自然や神仏や他者から、美しさや喜び・勇気や力などを感じ取ることができる限り、その人は若いのだ。

感性を失い、心が皮肉に被われ、嘆きや悲しみに閉ざされる時、人間は真に老いるのである。

そのような人は神のあわれみを乞うしかない


私は「いい家」を造りたい。一人でも多くの人に、最高の住み心地を体感していただきたい。この情熱こそが、リチャードさんに誇れる秘密なのだ。

松井 修三

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