ii-ie.com「いい家」をつくる会

「いい家」をつくる会
コラム

201312411時30分

家の力

今日、8月9日にお引き渡しをしたK・H邸を訪問した。

自由が丘は、都内でも人気の高い住宅街なのでおしゃれな家が多いが、K・H邸は外断熱/マツミの家の特徴であるしっかりした感じでひときわ目を惹いていた。

呼び鈴を押すと、玄関ドアが開いてHさんが出てこられた。

お顔を拝見して驚いた。

少しふっくらとされ、頬には赤みがさしてとてもお元気そうなのである。

私は、思わず「Hさん、お綺麗になられましたね」と思ったままを口にしていた。

Hさんは、長いこと体調不良に悩まされ、2年前には手術もされている。着工する頃には、喘息が悪化し苦しまれていた。地鎮祭や上棟のときなどは、痛々しいほどの弱りようだった。


今年の夏に引越しをされたのだが、荷物の整理に無我夢中で涼しさを堪能するゆとりがなかったそうだ。話しながら夏の暮らしを思い出され、「つまり、快適だったということね」と笑われた。その笑顔が、羨ましいほど若々しく美しかった。

「本当におきれいになられて・・・」と、思わず再度感嘆して言った。

「5年ぶりに、お化粧したのよ。この家に住むようになって、日に日に元気を回復して、なんでも積極的に動きたくなったのよ」とHさんはおどけて見せた。

九品仏の商店街が好きで、歩いて買い物に行くそうだ。

帰り道はずっと上り坂になるので、以前は途中で何回も休まないと歩けなかったのに、最近では1回も休まずに帰って来られるようになったと嬉しそうだった。

喘息の薬は飲んではいるが、「涼温換気の家」で暮らしてからは一度も発作が起きないと話を続けられた。


「以前の家では、寒くて2階は使えなかったのよ。それに2階に上るだけの体力もなかったの。1階だけで生活し、3か所のエアコンのうち1台を24時間つけっぱなしておいて、夜は寝室でデロンギの暖房と石油ストーブを利用していたの。

寝る前にそれだけ暖房していても、朝ベッドから起き上がるのは苦痛なほど部屋は冷え切ってしまうの。鼻先が冷たくなって、掛布団をそろりそろりとはがして、石油ストーブをつけて洋服を暖めてからでないと着替えられなかったのよ。

お風呂場が寒くて、一大決心をしてから服を脱いで、浴槽に飛び込むように入って、長い間身を浸して十分温まって出てくるの。だけど、寝る前にちょっと何かしているとすぐに湯冷めしてしまい、寒さに震えていたのです。


涼温換気の家はね、温かいんじゃないのよ。そのような寒さがどこにもない家なの。いつ、どこにいて、何をしていても寒くないのよ。これって本当に素晴らしいわ。

毎日、ベッドから起きると主人と「寒くないね」、テレビを見ながら「寒くないね」、食事をしながら「寒くないね」、お風呂から出て「寒くないね」と確認し合い微笑を交わすのよ。

エアコンの風に悩まされることなく、寒くない、寒さを感じないことがこんなにも嬉しくて、楽しいなんて。


今は、鼻先が冷たくなることもない。布団をかばっとはねのけて起きることができる。着替える洋服も冷たくなんかない。湯冷めもしなくなった。セーターも着なくなって、薄手の綿製品で平気でいられる。光熱費が3分の1ぐらいに少なくなった。本当に思い切って建て替えてよかったわ」。


Hさんは、傍らに置いてあった「さらに『いい家』を開かれて、「はじめに」を読まれた。

「あなたは住む楽しみをご存知ですか?

日々、住み心地に満足し、喜びを覚えていますか?

空気は気持ちいいですか?

この家で、人生を全うしたいと思いますか?


久保田さん、私たち夫婦は、『はーい!』と両手を上げて真っ先に、元気よく答えたいわ。

主人は自然写真を撮るカメラマンですから、自然の厳しさにじっと耐えるのが仕事だと言っています。それだけに、この家に帰るのが楽しみだと喜んでいるのよ」。


私は、自由が丘でチェロを習っている。時間が迫ってきたので失礼することにした。

Hさんは「チェロなんて素敵ね。私も、何か習い事を始めてみようかしら」と言われた。

表情は生き生きとして、まるで以前とは別人のように快活になられたHさんを見て、私は「涼温換気の家の力」のすごさに感動するとともに同感を覚えた。

久保田 紀子

アーカイブ

2017年
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年