「いい家」をつくる会
コラム
2013年12月28日23時30分
大工さんたちとの忘年会

恒例の大工さんたちへの感謝の忘年会が開かれた。
思い出せば、今年の夏は記録的な猛暑日が続いたが、だれも熱中症になることもなく、事故もせず、ケガもなくみんな本当によく働いてくれた。
感謝してもしきれない思いで楽しいひと時を過ごさせてもらった。
ありがたいことは、今年もお引き渡しをしたお客様方から感謝のお言葉を数々いただいたことだ。うれしいことは、昨年加わった新人が、みんな元気な顔を見せてくれたことだ。とくに社員大工として加わった写真右側の榎本孝之、左側の円成 翼、そして隣にいる今年4月に入社した深沢 樹の奮闘はすばらしかった。
マツミの大工さんたちは、ベテラン、中堅、若手と理想的な年齢構成になっている。とくに近年、みんなの活躍は目覚ましいものがある。
これは、昨年に久保田紀子さんがまとめてくれた文章の一部である。
<今日は、恒例の大工さんたちへの感謝の忘年会が開かれた。
新入りのお弟子さんが6人紹介された後で、来年還暦を迎える棟梁の高橋浩二さんが若いものに伝えたいと話した。
私が、15歳で一人上京するときに、母が私に贈ってくれた言葉がある。
「若いときの苦労は買ってでもしろ」
これは今でも大切にしている言葉だ。
修行というのは厳しく、つらく、ときには哀しいものだ。
ああ、いやだなー、たいへんだなーと思えばさらにつらくなる。
そもそも、仕事は厳しく、つらいものなのだ。
仕事が楽しいなんて言っているうちは本物じゃぁない。
こんなことを言うやつは、たいがいものにはならない。
わたしが45年やってきて言いたいことは、「仕事をなめるな」ということに尽きる。
若い人に掃除をさせるとね、居候のやりかたなんだな。
四角い部屋を丸く掃く。
隅から掃けば、きれいになるでしょ。
私が修行を始めたときは、半年から一年は、箒と塵取りしか持たせてもらえなかった。
掃除がいかにだいじか、身にしみこむまでやらされた。
親方は「現場が汚いということは、仕事も心も汚いと語っているようなものだ」と、いつも言っていた。
お客様が現場に来られたとき、汚ければがっかりされるはずでしょ。
自分の現場に対する気持ちを掃除で表わす。それが大事なんだ。
すべての基本は、掃除。
会場から大きな拍手が巻き起こった。
松井さんは、こんな話をされた。
<松井秀樹選手は高校時代に、父から贈られた言葉「努力できることが、才能である」を大切にして、ひたすら練習に励んできたという。
私は、「がまんできることが、才能である」という言葉を皆さんに贈りたい。
高橋棟梁が言うように、「修行というのは、厳しく、つらく、ときには哀しいもの」なのだよ。それは我慢という才能を発揮しさえすれば必ず乗り越えられます。しかし、これに優る才能はないのに、人間はついつい自分にはもっと違った才能があるとうぬぼれやすい。すると、不平や不満が湧いてきてやめてしまう。
繰り返すが、がまんに優る才能はないのだよ。このことを5年間信じ続けてごらんなさい。間違いなく、大工になって本当によかったという世界が開かれます。
1年目が無事過ぎた。榎本、円成、深沢よ、あと4年、がんばれ!必ず見事な花が咲く。
松井 修三
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