「いい家」をつくる会
コラム
2014年6月30日11時53分
機械換気と加湿器のケア
最近、「いい家」をつくる会の会員さんの中には、息子さんや娘さんが建てるケースが増えている。両親が住んでいるか、体感ハウスがある場合、自分の家はやはり「涼温な家」に限ると確信するとのことだ。
太陽光発電でいくら儲かるかよりも大事なのは「住み心地」だと言明し、これ以上の住み心地はあり得ないだろうと。
しかし「涼温な家」の「住み心地」が期待どおりであるためには、換気と加湿器の掃除が必要となる。
年を取ってできなくなったらどうしたらよいのかという質問があった。
ホームヘルパーさんに事情を話せば、やってくれるのではなかろうか。台所の換気扇の掃除よりもはるかに簡単であり、短時間でできるのだから。加湿器は、加熱式でも気化式でも5日に1度手入れすれば極めて簡単だ。
換気の掃除は、そのうちハウスクリーニングの業者もやってくれるようになるだろう。工務店が万一店仕舞いをしたとしても、部材は汎用品だからすぐ手に入る。ネットでも購入できる。
CDエアコンは、暑い、寒いと感じたら、「スイッチポン」で好きなように働かせればよく、3年に1度メーカーによるメンテを受ければいい。
これは私的な話で恐縮だが、私は4人の息子のうち、3男はすでに「涼温な家」に住んでいるので、他の3人にこう言っている。
「お前たちのだれかがこの家に住みたいと願うなら喜んで譲るよ。ただし条件がある。それは、換気の掃除を適当に継続して行うということだ。年取ってできなくなったら、その前にマツミに相談してもらいたい。フィルターが目詰まりして換気の役を果たせなくなると、湿気やにおいがこもり、カビが発生し、肺に負担がかかって病院通いすることになったのでは困るからだ。
肺の病気ほど辛く感じるものはないそうだ。それはそうだろう。空気を取り入れる機能なのだから、死ぬまで正常に働いて欲しい。安心して、気持ちいいなーと感じる空気を吸いながら死ねる人生は最高だと思う。私は、エアコンの風が大嫌いだ。私の母がそうであったように、病院でエアコンの冷たい風に吹かれて死にたくない」。
今年の正月にそんな話になったのだが、換気の話になると自分たちのマンションで一番の悩みはそこにあると話が一致する。給気口から入ってくる冷気・熱気・騒音が嫌で、塞いでみたり換気扇を止めたりするが、とたんに室内の空気が悪化するのが分かる、冬は結露で大変なことになってしまうという。このシステムをマンションに設置できないのかと尋ねられたが、今のところそこまでは考えていない。
「涼温換気」のアフターメンテナンスについて、過日、勉強会に招かれた美和工務店さんはいろいろと考えられていた。具体的な結論には至らなかったが、建てさせていただいた家が存続する限り、ケアするという覚悟が必要だという点で意見は一致した。
もっとも、どのメーカーがどのような工法で建てたにしろ、法律を持ち出すまでもなく住む人の健康を考えたら機械換気が必要なのだ。しかし、現実には機械換気のほとんどがケアされることなく、ほったらかしにされたままである。目詰まりして換気の用をなさなくなってしまっている場合が多いと思われる。
「いい家」をつくる会の工務店は、以前お勧めしていた第3種換気「アルデ」はもちろん、「涼温換気」のケアはいつまでも行うのでご安心をいただきたい。
松井 修三
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