ii-ie.com「いい家」をつくる会

「いい家」をつくる会
コラム

20125517時46分

スマートハウスは価値の錯乱

本当に価値があるものを知らずして、家を建てるべきではない。


5月4日の産経新聞/哲学者・適菜収さんの「素人の暴走と価値の錯乱」と題するコラムを読んでつくづくそう思った


適菜さんが指摘するように、現代社会では業種を問わず、《本当に価値があるもの》」《偉大なもの》《美しいもの》は貶められ、《つまらないもの》《新奇なもの》《卑小なもの》が評価される傾向を強めているのは確かである。


適菜さんは言う。 

<こうした価値の錯乱の上に成立するのが《B層文化》だ。《B層》とは平成17年の郵政選挙の際、内閣府から依頼された広告会社が作った概念で「マスメディアに踊らされやすい知的弱者」、ひいては「近代的価値を妄信する層」を指す。そこでは大企業のエリート社員が、マーケッティングを駆使し、大量の資本を投入することにより、《B層》の琴線に触れるコンテンツを量産している。>


そして、ニーチェの言う「畜群人間」がまさに「B層」であり、「真っ当な価値判断ができない人々だ」とし、「近代イデオロギーによる価値の錯乱」という問題に警鐘を鳴らしている。


いまや住宅業界においても、「価値の錯乱」は目に余る状況だ。


<太陽光発電+蓄電池+HEMS=スマートハウス=最高価値>であるとする目くらまし的な訴求が、鉄骨系プレハブメーカーに莫大な利益をもたらしているのは、まさに「住宅のB層化」のおかげ以外の何ものでもない。


住み心地という住宅の根源的な価値をなおざりにし、電力危機と補助金に便乗してスマートハウスを売る、そんな価値の偽装とも言えるような家造りは頼まれてもしたくない。いや、してはならないことだ。


代々にわたって、感謝され大切にされる本当の価値を、正直に具現化した家造りをしよう。



松井 修三


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