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「いい家」をつくる会
コラム

201772421時19分

外断熱と火事 その2

その後にも、「いい家」をつくる会の会員が建てた家の隣家が全焼したケースが2件あります。いずれもポリスチレン断熱材には、炎や熱による変形・損傷はなかったことが検証の結果判明しています。


会のセミナーの席で、スクリーンに大写しされた現場の状況報告の最初に、全焼した隣家の姿が映し出されときは、あまりのひどさに会場にどよめきが起きました。

もらい火で黒く焦げた外壁が壊され、杉の下地板も外され現れたポリスチレン断熱材は、無傷であり、熱による収縮・変形もまったく見られませんでした。

もっとも類焼の危険が高いとされる窓周りも、写真のとおりでした。

「外断熱が危ない」の主張が、いかに充填断熱業界の既得権益を守るためのものであるかを熟知している会員たちですが、通気層のある外断熱は火事に強いという事実を再確認したものです。


2017年6月14日に起きたロンドンの外断熱ビル火災は、日経ホームビルダー8月号「外断熱の死角」と題するレポートによれば、その通気層が火災を拡大したとされています。

そして、木造二階建てであっても同様な結果を招く恐れがあるかのように報じました。


しかし、前記4例の火災の検証から、外壁が法定の耐火性能を有している木造3階建て以下の外断熱(外張り断熱)の通気層では、そのような危険はないことが判明しています。

かたや高層ビルで、そもそも火災の危険が問題視されていた断熱リフォーム、かたや耐火基準が世界一厳しいとされるわが国の木造住宅。

条件がまるで違うにも拘らず、「外断熱の死角」と煽り立てることで売り上げを伸ばそうとする専門誌に知ってもらいたいものです。


基礎パッキン工法



耐火実験のように故意に火を吹き込んだり、地面を這うような猛火に襲われた場合には、どんな断熱材を用いていたとしても、床下換気口、基礎パッキン工法の隙間から火炎は入り込むはずですから、通気層の有無や断熱の方法がどうだといった次元の議論はもはや埒外だということです。



通気層をなくした場合、壁内結露や雨水の浸入及び蒸れで、下地板をはじめ柱や土台が腐り、シロアリを招く確率が高まることはつとに知られた事実です。

類焼への危惧よりも家が腐るという弊害にこそ関心を払うべきだと、私は半世紀以上にわたる家造りの実務経験から確信しています。


                 松井 修三

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