フェノール樹脂断熱材について〜

「いい家」が欲しい。/談話室



moai 2001/03/10(土) 12:34:02
『東北・男・40歳・SC建築中!』
私は現在、SCで自宅を建築中の工務店(つまりSC加盟店なのです。よって、
所在地を東北というアバウトな表現にさせていただきましたことをご了承くだ
さい)の者なのですが、最近旭化成のネオマフォームという断熱材の存在を知
りました。素材はフェノール樹脂で、難燃性や高熱抵抗値という特徴をもって
いるようです。特に、ウレタン系、ポリスチレン系と比較すると火に対して燃
えない(炭化するだけ)、有害なガスの発生量も少ないという特徴を持ってい
るようで、火災時の安全性を考えますと、ポリスチレン系より優れているよう
にも思うのです…。どなたかこの製品について長短所を含めてご存知の方がい
らっしゃいましたらご意見を伺いたいのですが…。よろしくお願いいたします。
  (ネオマフォームのHPは旭化成建材株式会社からリンクできます)


へい 2001/03/11(日) 09:54:45
moaiさんこんにちわ

以前まだ製品名PF21という名のネオマフォームを見せてもらったことがあります。実験データも見せてもらいましたが、確かに難燃性や有毒ガスの発生が少ない等の特徴が述べられていました。ポリスチレン系と比べると、より断熱性が高く燃焼時に熔けにくくススの発生がより少ないところが優位なところでしょうか。
ただ、家の部材として評価するにはもう少し時間が必要と思います。工務店さんならご存知かと思いますが、昔の板状断熱材は経年劣化によって萎縮することがありました。耐侯性、耐久性などメーカーでは一時的に過剰な環境を作って実験を行なっていますが、どうしても経年劣化による結果は実環境でないと正しい評価はでないように思えます。
また、東北でしたら余り気にすることはないと思いますが、防蟻性についてはデータがありませんので何ともいえません。
新製品がでてくるとその効能が素晴らしく述べられますが、住宅の部材に関しては数十年先の性能がどうかが求められますので判断は難しいですね。

ちなみに偏見かもしれませんが、このネオマフォームを利用した外断熱住宅を大々的に売り出そうとした旭化成スクラムハウスが撤退してしまったこと。ヘーベルハウスでは未だに従来のポリスチレン断熱材を使っていることです。価格の問題かもしれませんが、ちょっと気になります。


kei2@関東,40代 2001/03/11(日) 20:08:35
>新製品がでてくるとその効能が素晴らしく述べられますが、住宅の部材に関しては
>数十年先の性能がどうかが求められますので判断は難しいですね。

全く同感です、だれもデータを持っていませんから。
また、加速試験がうまくできているかどうかも、確認できませんから。

なお、静岡が本拠で、関東に大々的に進出しつつあるサンワホームに尋ねたところでは、
「このカタログの当社新世紀高性能断熱材ってどこの製品ですか」
「旭化成のネオマフォームを使っています。」
とのことでした。




moai 2001/03/12(月) 10:51:54
『東北・男・40歳・SC建築中!』
‘へい’さん‘kei2@関東,40代’さんありがとうございました。
 SCの工法でネックと思われることの一つに外壁仕上がり厚
 さということが上げられると思います。私の住んでいる地区
 では50oのシングル張りで対応できるのですが、それでも
 サッシュを取り付ける前に下地の木材を柱やマグサに打ち付
 けなければならず、施工性や気密性に少なからぬデメリット
 を感じています。しかし、ネオマフォームであれば35oの
 シングル張り(壁のみ)で対応できる為、その耐火性能とと
 もに優位性を感じておりました。
 ただ、‘へい’さんの言われるとおり、こう言った家の根幹
 に関わる資材に対しては、耐候性や耐久性においても十分な
 確認、検討をしなければならないとも思います。それに、ネ
 オマフォームはウレタン系やポリスチレン系と比較しますと、
 吸水率も高いようなので、総合的に見た比較判断にはもう少
 し時間と検討が必要であろうということに私の考えも落ち着
 きました。        以上、ありがとうございました。


タックス 2001/03/13(火) 22:48:13
会社で資料を見ていたら、樹脂発泡断熱材を用いた外壁構造の防火性能に関す
る資料がありました。(資料の出典は書きません)
その中で、現在の外壁材の主流である窯業系サイディングの防火関係の認定で
は、樹脂発泡断熱材を使用した構造は認められないという見解がありました。

現実に建っているのだから建築指導課の判断次第なのですが、難燃性能の乏し
い材料を断熱材に使用することは、今後できなくなる可能性もあります。

樹脂発泡断熱材を入れた外壁構造で試験を行って性能が確認できれば良い訳で
すが、可燃性の材料を組み込んだ試験体で性能を確保するのはなかなか難しい
ようです。

おそらく価格は高いのでしょうが、材料としてのフェノール樹脂は耐久性が高
い部類であるので、ネオマフォームにはチャンス到来かもしれません。
逆に、押出発泡ポリスチレンや発泡ウレタンのメーカーには頭の痛いことでし
ょう。
外張り断熱ではほとんどが樹脂発泡断熱材なので、外壁材メーカーの防火性能
試験も含めて、今後の進展は興味深いです。


kei2@関東,40代, 2001/03/14(水) 08:19:04
防火構造は、RC造りしか認められないのでは。
耐火なら、断熱材の種類に関わりなく、外装材にALCの**mmを貼れば、
OKなのではないでしょうか。
木製窓でも、シャッターを付ければ良いように。


タックス 2001/03/15(木) 00:31:19
最初に、住宅の防火性能について簡単に説明しておきます。
外壁に必要な防火性能は、建築する地域と床面積の二つの考え方で決ま
ります。

木造住宅の外壁の防火性能には4種類あります
 準防火構造
 防火構造
 45分準耐火構造
 1時間準耐火構造(木造3階建共同住宅で必須)

地域についてはおおざっぱに書きますが、戸建て住宅の場合では
 無指定地域  制限なし。別荘地をイメージしてください
 22条指定地域 準防火構造で1000平方mまで建築可能
 準防火地域  防火構造で500平方mまで建築可能
 防火地域   45分準耐火構造で100平方mまで建築可能

ほとんどの住宅地は22条地域ですが、東京都内では準防火地域が多くな
っています。
認定を取るのも結構なお金がかかるので、一般的に使用されている外壁
材のほとんどは防火構造の認定を取得して使用されています。
ちなみにモルタルの場合には、鉄網モルタル厚さ20mmで防火構造という
”規定”があるため、塗り厚さを守っている限り特に制限はありません。

窯業サイディングの防火性能は防火構造・45分準耐火構造・1時間準耐
火構造の3種類で、内装材の種類で区別されます。
認定の施工条件は断熱材なしの状態なので、可燃材料の木造では可燃性
の断熱材が壁構造に含まれていても問題ないという解釈が妥当と思われ
ていたのですが、基準法改正による認定の見直しと、型式認定制度の審
査の過程で樹脂系の断熱材の使用については認められないという見解が
出されました。

平成14年5月末までは旧基準法に基づく認定が使用できるのですが、そ
れまでに行う既存認定の書き換え作業の審査までに、試験を行って必要
な性能を満たしているというデータを提示できない限り、窯業系サイデ
ィングを外壁に使用する場合には樹脂系断熱材は使用できなくなります。
どの性能で試験を受けたかは不明ですが、押出発泡ポリスチレンを用い
た第1回目の試験では不合格だったようです。

現在でも厳密に言うと認められないという話もあるようなのですが、今
までOKだったので問題にはならないと思います。ただ、自治体によっ
ては建築指導課が杓子定規な運用をする場合もあるので、樹脂系断熱材
を使用した場合に確認申請が降りなくても私は驚きません。
このまま試験で合格しない場合には、樹脂系の断熱材を使用する工法は
外張り・充てん断熱のどちらの場合でも外壁材の選定に大きく制約を受
けることになります。

現在普及している樹脂系断熱材の火に対する弱さと、そのために生じる
外壁の防火性能の低下が問題になっているので、樹脂系の断熱材が難燃
性能の高い製品へと移行していく可能性は高いです。
そういう意味で、密集地や大地震が予想される地域に家を建てようと考
えている方なら、ネオマフォームに注目することは悪くないと思います。


設計品質と施工品質 2001/03/15(木) 07:44:33
タックス様
ご指摘の件ですが
かなり多数の会社により、プラスチック系断熱材での防耐火試験が実施されています。その後の実験試験での個別認定作業に入っているようです。建築基準法改正により認定作業に混乱と遅延が生じているとも聞いています。


kei2@関東,40代 2001/03/15(木) 22:17:36
タックスさま、ていねいな解説ありがとうございます。
耐火と防火についての認識が違っていた様です。

関東大震災の記録を見ると、地震時に大規模な火災や「火災旋風」が発生すると、
木造家屋は、どんな耐火でもほとんどが意味が無いように思えました。
それらを防ぐのは、学校の校舎や団地状のRC建物だと思いました。

また、火災時の有毒ガスについては、その発生量を時間経過という軸で検討しなければ、
判断を間違うように思います。
極論では、ポリウレタンは青酸ガスが出るからいけない、というような論法になりますが、
ならば、ポリスチレンはCOがたくさん出るので、吸ったら気絶して、目が醒めることなく、
あの世に送ってくれる優しいガス、と言う事になります。
ゴホゴホむせて、目覚めるのとどっちが良いかと言われても大変困ります。
家の構造材以外にも、テレビ、エアコン、換気扇、有毒ガスが発生しそうなプラスチックは、
見回せば、たくさんありますし。

火災に対して、人力が及ぶのは、残念ながら小火事の早期発見の時だけです。
家を外部からの火災から守るには、まず、家を無人にしないことです。
飛んできた火をすぐ消す事です。24Hのコンビニ近くが良いかも。

大地震で火災から逃れるには、消防署の隣に住むか、(阪神大震災以降、東京では、
学校の花壇の地下に100トンの地下水槽を設置していますので)学校の水槽の隣に住み、
エンジンポンプを持っている、用意の良い人だけだと思います。

昔、一月末から2月にかけて、少しだけ神戸に応援に行きましたが、もう、あれから、
6年も経つのですね。あの時の赤ちゃんは、小学生か。



 

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