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2019年3月22日

20・30歳代に拠点生活が浸透

地方空き物件活用など


 リクルート住まいカンパニー( 東京都港区、浅野健社長)は、2019年の住まい領域におけるトレンド予測として、都心と田舎の2つの生活を楽しむデュアルライフ(二拠点生活)をテーマとして掲げた。これまでのように豪華な別荘を持てるような富裕層や時間に余裕があるシニアだけではなく、20・30歳代のビジネスパーソンやファミリー層が二拠点生活を始めようとしているという。
その背景にあるのは、都心における物件や賃貸価格の高騰と地方物件の低価格化などが考えられている。特に地方の空き家物件は増加しているというが、地域の工務店や不動産業者が「 いかに安いコストで二拠点目として活用できることを提案ができるか」がポイントとみている。こうした動きは、地域工務店にとって新たな商機となるのだろうか。
 二拠点生活が注目され念理由として、SUUMOの池本洋一編集長は「一拠点目に課題があると思っている」と指摘している。
 団塊の世代などが購入した住宅は、郊外ニュータウンなどにある戸建住宅が多く、自宅には庭もあり、その周辺では緑豊かな生活も楽しめた。
 一方で最近の傾向を見ると、単身世帯や共働き世帯の増加が目立っており、 居住の中心も駅近のマンションなどにシフトしている現状がある。
 駅近物件での生活は、利便性や効率性が重視される反面、 1.周囲に緑がない2.多様な経験・五感を磨く子育てがしたい3.田舎や郊外生活への憧れなどにつながっているという。また、平成の時代には震災や災害が多発したこともあり、災害ボランティア活動を経験した人たちが地域とのかかわりを考え始めたことも大きな要因だとみられている。
 これまでは二拠点生活者というと、その多くは別荘居住者というイメージが強く、年齢層も仕事退職したシニア層とみられる傾向があった。
 同社では都心と田舎の二拠点生活を楽しむ人たちを「デュアラー」と名付け、その数は2011年の9万7千人から18年には17万1千人に増加していると推計。将来的には1100万人に達すると考えている。
 現在の「デュアラー」を年代別で見ると20・30歳代で58%を占めており、世帯年収も800万円未満までが52%を占めているという。また、ニ拠点目における年間滞在日数は90日末満が66%、二拠点目への移動時間は2時間未満の近場が60%だったという。


    2019年3月14日 「住宅産業新聞」

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