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2020年1月28日

石綿飛散対策 民家でも

建物の解体、改修工事の際に飛散するアスベスト(石綿)による健康被害を防ぐため、厚生労働省の検討会は26日までに、工事の事前届け出の対策を従来のビルや工場から一戸建て住宅に広げる規制強化策をまとめた。労働政策審議会分科会で報告した。厚労省は省令を改正し、2020年度中の導入を目指す。
 現行制度では、石綿の除去や作業場所の隔離などに関し、労働基準監督署に事前届け出が義務付けられているのは、石綿を吹き付けた建材や含有する保温材を使ったビルや工場などに限られている。
 だが一戸建てにも、ビルや工場よりは飛散の恐れが少ないものの石綿を含んだ建材が使われている場合があり、工場の把握や対策の徹底が求められていた。
 検討会がまとめた強化策では届け出の対象を、石綿の有無にかかわらず床面積が計80平方メートル以上の建物の解体工事と、請負金額が100万円以上の改修工事に拡大。一戸建て住宅も含まれることになる。着工前に現場で石綿の有無を調査した結果を労働所に報告することも求める。
 解体、改修時の対策を巡っては、環境省も石綿を使った全建物について事前調査などの義務付けを求める答申をまとめ、大気汚染防止法改正案に盛り込み、通常国会に提出する方針。

2020年1月27日 日本経済新聞

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