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2021年1月18日

コロナ後の世界、3つの潮流

 世界は100年に1度の大変革期を迎えている。2世紀前、インドで発生したコレラの大流行で世界の中心がアジアから欧州に移り、産業革命で西洋文化が開花した。1世紀前はスペイン風邪の大流行を境に主役が欧州から米国に移り、技術改革と情報革命、流通革命で新産業が勃興して米国文化が開花した。
 新型コロナ大流行で世界はどう変わるだろうか。第1は世界秩序の再構築だ。米国が社会の分断に悩む中で、コロナの封じ込めに成功した中国は覇権をうかがう勢いだ。だが、中国の独裁・強権政治は国際社会に警戒心を生んだ。欧州連合(EU)は英国の離脱でかつての勢いを失った。
 主役無き時代を迎える中で中国と同様、コロナ封じ込めに成功しつつあるインド太平洋経済の浮上が注目される。インドの感染者数は米国に次いで多いが、感染率は低く、1週間当たりの新規感染者数もピークの5分の1に減少している。経済活動再開で今年の成長率は8%を超え、世界で最も高くなる予想だ。
 インド太平洋主要10か国の国内総生産(GDP)は米国、EU、中国に次ぐ第4位だが、平均年齢は中国より10歳若く、ポテンシャルは大きい。日本を加えれば経済規模はEU、中国とほぼ並ぶ。世界の中心が米中2極から4極になる可能性がありそうだ。
 世界秩序が揺らぐ中で、日本はインド太平洋諸国と連携して自由貿易を推進し、価値観を共有する国々とともに世界が直面する諸課題の解決に向けて主導的役割を果たすときだ。新しい国際ルールを積み上げていくことによって、21世紀の新しい世界秩序が生まれることを期待したい。
 第2は新企業群の誕生だ。デジタルとグリーン革命で新しいビジネスモデルが次々生まれつつある、主役が交代して新興企業群が世界経済をけん引する時代が始まろうとしている。日本初の新企業群誕生が待たれるところだ。
 第3は新文化の開花だ。在宅勤務の普及で余暇が増えて生活様式が変わり、人々が公園に集い始めた。かつてホイジンガが提起した「ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)」の時代の到来だ。遊びは文化の原点だ。明治以来、日本人は「ホモ・ファーベル(作る人)」だったが、新しい生活スタイルに変わったとき、新ジャポニズムが開花するのではないだろうか。

2021年1月16日 日本経済新聞

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